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ニットの転写プリントが薄くなる?

布の製品だけではなく、ニット製品にも転写プリントの製品が増えてきました。またAmiAmiで紹介している作品にも数点ありますが、手づくりにもステンシルなどのプリントを楽しむ作品も増えてきていますね。ただ、数回着たら脇の下の部分の転写が白っぽくなっていた。。。なんて事を経験した方いらっしゃいませんか?または、だんだん転写が薄くなった。。。ということもあるでしょうね。

もちろん、転写の部分が摩擦などで擦れて、染色がはがれ落ちたという事もあるかもしれません。でも、染色がはがれ落ちたりしたのではないのに、柄が薄くなるという事も起きるのです。この現象は『柄反転』または『リバース現象』といわれています。

この現象は、ウールニットのプリントに見られる現象で、数回の着用後に発見されたり、手洗いなどした後で柄全体がまだらに白っぽくなっていたりして発見されます。特に裏を見てみると表とは反対に色が濃くなっているのが特徴です。

なぜこんな事がおきるのでしょう?それはウール(毛)の繊維の形状と性質から起きるのです。ウールは表面がウロコ状になっていて汗をかいたり、洗濯で湿った状態になると繊維が一方方向に回転してしまう性質があります。そして、転写プリントなどの場合、表には染色されていても裏まで染色されていない場合も多いため、回転によって表の繊維が裏に移動し、染色されていない裏の繊維が表に移動してしまう事になり、プリントが取れてしまったように白っぽくなってしまう事になるんです。反対に裏は染色された表側の繊維が移動してくるために濃くなるわけです。

では、どうしたら良いでしょう?
まず全体にプリントがある場合、アームホールにゆとりがあるものを選ぶようにしましょう。摩擦が少なくなるので、繊維のリバースを起こしにくくなります。また、リバース現象は脇の下の部分など摩擦が起きる部分に良く見られますので、その部分にプリントのない製品を選ぶと良いでしょう。洗濯やシミ抜きの際に、擦ったりしないようにする事も大切です。

また、特にこの現象は繊維の形状からウールの製品によく見られ、ウールが使われていてもアクリル等との混紡の素材には発生しにくいようです。転写プリントの作品は、メリヤス編みなどの作品を個性的にする一つの素敵な技法です。より楽しむために素材を選ぶ事によっても、このトラブルを避け作品作りをより楽しいものにしていく事が出来ますね♪

(C) AMIAMI